◎ 国交省ガイドラインをわかりやすく

原状回復の費用は誰が払う? 負担区分と減価償却

相場ガイド > 原状回復の負担区分

退去時の原状回復で最ももめやすいのが「この費用、大家と入居者のどちらが払うのか」です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、負担の考え方が明確に整理されています。投資家・オーナーが知っておくべき要点をまとめました。

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基本の考え方:3つの区分

区分考え方具体例
オーナー負担経年劣化・通常損耗、次の入居者確保のための費用日焼けによる壁紙変色、家具設置跡のへこみ、画鋲・ピンの穴、通常使用の汚れ、ハウスクリーニング、鍵交換(防犯目的)
入居者請求可故意・過失・善管注意義務違反による損耗タバコのヤニ・臭い、ペットによる傷・臭い、落書き、結露を放置して生じたカビ、引越作業でつけた傷
要確認原因が判別できない/判断が分かれる見積書に原因記載がない項目、入居年数が不明で判断できないもの

出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」。

⚠️ 最重要:経年劣化・通常損耗を安易に入居者負担と決めつけないのが原則です。「日焼け」「通常の汚れ」などは、たとえ交換費用が発生してもオーナー負担が基本です。

減価償却:入居者負担でも「全額」ではない

入居者に過失があっても、実際に請求できる金額は経過年数に応じて減額されます。壁紙(クロス)やクッションフロアは6年で残存価値がほぼ1円まで下がる、という考え方が用いられます。

具体例:入居4年でクロスを汚した場合

クロスの耐用年数を6年とすると、入居4年時点で残存価値は約1/3。仮に張替費用が6万円でも、入居者に請求できるのは概ねその残存割合に相当する部分(かつ施工費など一部を除く)に限られます。古い内装ほど入居者に全額請求はできないのがポイントです。

💡 だからこそ「入居者請求可」と判定された項目も、実際の請求額は入居年数を踏まえて計算し直す必要があります。当サイトの判定では、この点を「要確認」として明示しています。
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特約に注意

賃貸借契約に「ハウスクリーニング費用は借主負担」などの特約がある場合、ガイドラインの原則と異なる扱いになることがあります。ただし特約が有効と認められるには一定の要件(内容の明確さ・合意)が必要です。実際の請求可否は契約書を確認し、必要に応じて専門家(管理会社・弁護士)に相談しましょう。

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本ページは参考情報です。負担区分・請求可否は契約・減価償却により変わります。最終判断は専門家の確認と併用してください。
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